今から40~50年前、栄に「ブギ」という洋食屋さんがありました。
母に連れられ、買い物に町まで出かけてお昼にこの「ブギ」でカレーライスを食べさせてもらうのが嬉しかった。
母は、一緒に何を食べていたのか覚えていないんですが、私が、当時背も低く、小さな身体であったにもかかわらず、このカレーライスをがんがん食べているのをニコニコしながらそばで見ていてくれたのを覚えています。
時には、そんなに安くなかったにも関わらず、お代わりも許してくれました。
ここのカレーライスは、ルーの味もさることながら、ビーフの味がどの店でも味わうことのできない特別な味でした。(少なくとも私にとって)
大きくなって、栄にもよく遊びに行ったにも関わらず、「ブギ」に行くこともなくなっていて、気付いてみるとお店もなくなっていました。残念です。もうあのビーフの味には会えないのか。
数十年経って、栄の地下街に、「ブギ」という名の小さなお店を見つけました。
もしかして、ここは?入って、「カレーライス」を注文して、お店の人に、「ここは、栄の地上にあった『ブギ』ですか?」と尋ねると、「そうです。」という答え。「やった、またあのカレーライスに出会える。」
出てきたカレーを口に運び、残念ですが残して帰りました。微かにあの時のビーフの味が感じられるような、ないような。ルーは、塩辛くてダメ。
もう、あの時代にお代わりまでして食べたあのカレーはなくなってしまったんだな。
先日、インターネットで、「ブギ」のカレーという文字を見つけました。
まさしく、栄の地上で開いていて、一時期地下街で営業していた「ブギ」のコックさんの一人が、東区泉で洋食屋さんを開いているそうです。
「十の字」さん。
午前11時30分の開店前に、お店の前に着いてしまいました。もう少し回りを歩き回って、時間つぶしをしないと。
うろうろ歩き回って、やっと11時30分。
お店に入ると、落ち着いた感じの店内にもう、常連の方のような男性が一人。
奥のテーブルに行って、件の「カレーライス」を注文しようとした所、「飛騨牛カレー」「エビカレー」「ビーフカレー」の3種類がある模様。しかも、「今日は、『ビーフカレー』はありません。」とのこと。
じゃあ、1500円ととてもお高いけれど、「飛騨牛カレー」をお願いします。
この「飛騨牛カレー」の見てくれこそ、栄「ブギ」のカレーライスそのもの。
「おお、味はどうだ????!!!」
うーーーん、y=2x²のグラフに対して、点a(17.3, 3)の位置にいるような感じ。
不味くはない。ビーフもあのときの味!!!!(これは、点数高い)
けれど、なんだろう?
何か、感動が・・・・。
幼い頃のあの味は、もう何処にもないということは分かっているのに、悲しいかな期待してしまうんですね。
洋食屋さんとしては、この「十の字」さんは、お勧めです。
和食のお店のような佇まい。落ち着いた雰囲気で、クリームコロッケや、ビーフシチューは、口コミでも高評価。
今度は、「ブギ」の縛りなしで、行ってみます。


